私がWebの仕事する上でいくつか心がけていることがあります。その一つは、
「業績の上がらないWebサイトは、いくらかっこよくても意味がない」
というものです。これは、自戒を込めています。
クリエイター、特にデザイナーは当然かっこいいビジュアルを作り上げたいと考えます。ある意味、当たり前すぎることですが、この点は見過ごされがちです。多くのデザイナーは、情報アーキテクチャ(IA)やマーケティングに長けているわけではありません。デザイナーは自分のクリエイティビティを生かして、一生懸命「かっこいい(きれいな)デザイン」を作り上げようとします。
それ自体は全く問題ありません。見た目のよくないデザインより、見た目のよいデザインがいいに決まっています。問題は「ビジュアルがきれいなWebサイトと、業績の上がるWebサイトは別」という認識が関係者で共有されていないことです。
発注サイドにいてすら、かっこいいデザインが上がってくると、それに満足してOKを出してしまいがちです。ここで見た目のことは一旦置いて、プロジェクトの目的に適っているかどうか、ユーザーにとって使いやすいかどうか、必要があれば第三者によるテストなども行って評価してみましょう。
まとめると、デザイナーもディレクターも発注者(Web担当者)も、プロジェクトのメンバーは皆Webサイトで実現したいことを明確にした上で目標を共有し、忘れないようにしましょう、ということです。脱線しそうになったら、軌道に戻しましょう。リリースしてからも、きちんと効果を測定して、得られた結果を次のステップに生かしましょう。