ずぼらなフリーランサー、たけしです。今日は私のようなプロ意識の低い、ずぼらなフリーランスでも出来る、ハードルの低い時間管理(タイムマネジメント)のアイディアをご紹介します。
時間管理の効用
フリーランスとして仕事をしていると、時間の使い方もある程度自由が効くようになります。メリットである反面、だらっと仕事にとりかかってしまい、結果として時間を使った割に進捗が出せなかった、ということもあるかと思います(私はよくやっていました)。
いくら時間給で仕事をしていないとしても、ある時間を業務に充てて、成果を作り出していることには変わりはありません。それならば、より有効に時間を使って、家事や趣味、睡眠など業務外に使える時間を増やしたり、成果物の検証や見直しで質を高めることに使いたいものです。
時間は削らず、時間を見出す
一日は24時間しかありません。日本においては睡眠の時間がもっとも削られやすいですが、睡眠時間を削るのは心身の回復を妨げ、健康に悪影響が及びます。また、ゲームをしたり、テレビを観たりする時間も、ストレス解消という観点から真っ先に削るものではないと思います。
ポイントは「あ、気づいたら○○して○時間も経ってた」というような、無意識な時間経過を少なくして、自分の時間を自身で把握することです。そのためにまず自分が使った時間を記録してみましょう。最初は現状をそのまま記録してみて、振り返って見直しが出来る状態にしておけばOKです。
時間管理の難点
そうは言っても、時間の記録というのは大変面倒なものです。最近は toggl のようなタイムトラッキングのアプリも出ていますが、挫折しやすいポイントとして「タイマーの切り忘れ」というものがあります。タスクを終わらせた時は充実感、あるいは次のタスクに目が向いていて、そこに「アプリのボタンを押す」というような手間を差し込むのは案外難しいものです。
ポモドーロ・テクニック
話は変わりますが、人の集中力には限界があります。集中力は一種の瞬発力なので、そう持続できるようなものではありません。また、人の体は時間単位で同じ姿勢を保つような構造には出来ていません。姿勢を固定することで、特定の筋肉の緊張が持続し、こりや痛みの原因にもなります。
厚生労働省のモニタとキーボードを使う作業者向けガイドラインでも「一連続作業時間は、1時間を超えないようにすること」「一連続作業時間内において1-2回程度の小休止を設けること」としています。
そういった点からおすすめ出来る時間管理術の一つに「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれるものがあります。一般的には、次のような内容で取り組みます。
- 25分間、一つのタスクに集中して取り組む。他のことはしない。
- 25分経過したら、5分程度の休憩をとる。
- 休憩が終わったら次の25分間、またタスクに集中して取り組む。
- 上記の繰り返しを4回くらい行ったら、長めの休憩(15〜30分)をとる。
- 長い休憩の後、また25分の集中作業を行い、5分休憩することを繰り返す。
個人的には、休憩時間は椅子から立ち上がって、給湯室や台所へ行き、冷蔵庫の飲み物を飲んだり、コーヒーやお茶を淹れたりするのがおすすめです。
なお、一日8時間働くから、と25分のセッション(ポモドーロ、と呼ぶ)を、例えば15回以上こなすことを事前に予定してしまうのはおすすめしません。経験上、質のいい仕事が出来るのは日に約4時間、8ポモドーロ前後ではないかと思っています。余裕があれば少し追加する、くらいの感覚がよいと思います。他の時間は、例えば経理とか、業務に関わる書籍を読むなどして過ごしてみてはいかがでしょう。
タイマーで時間を計る
このポモドーロ・テクニックを実践するには、30分計れるキッチンタイマーだけが必要なのですが、もちろんPCやMac、スマートフォンでも、ポモドーロ・テクニック用のタイマーアプリ(以下、ポモドーロ用タイマー)は数多く出ていますので、アプリストアなどで検索してみてください。
私が使っているのは、Be Focused ProというMacのアプリで、1ポモドーロの時間や小休止の時間、長めの休憩を入れるタイミングなど、細かい設定が可能です。メニューバーに常駐するタイプなので邪魔にならないのもよいです。無料版もありますので、もしMacをお使いなら試してみてください。
話を時間管理に戻すと、ポモドーロ・テクニックを使う場合、タイマーは25分(あるいは任意で設定した時間)で切れますので、タイマーの切り忘れがありません。もちろん、タイマーを入れ忘れる可能性は残っているのですが、ポモドーロ用タイマーの場合、小休止の時間が終わったことを知らせてくれるので、タイマーの入れ忘れがしにくいのもよいところです。
時間を記録する
ポモドーロ用タイマーの場合、時間経過だけでなく、終わったポモドーロと残りのポモドーロの数も表示されます。あとは、一日の終わりに、カレンダーや手帳に何をやったか記録していけばよいでしょう。タスク管理の便利ツールもいろいろ出ているので、それを組み合わせることでよりタイムマネジメントがしやすくなるでしょう。
私はweb開発をしていますので、開発に直接関わる作業を時間管理することで、見積もり作成の参考になるという効果もあり、助かっています。
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というわけで、ぜひ一度お試しください。ただ時間を記録しようとするより、楽で副効用も多い方法だと思います。
(初出: Note)